みなさんこんにちは。
阿加井秀樹です。
今回も瓢亭についてご紹介していきたいと思います。
瓢亭といえば朝がゆといっても過言ではありませんが朝がゆのはじまりはどのようなものだったのでしょうか。
祇園界隈で夜遊びした京の旦那衆が、
芸妓さんと連れだって円山公園を抜けて早朝に来店したことでうまれたのが、
朝がゆです。
寝ている瓢亭の主人を起こし「何か食べさせて」と言い、
急遽ありあわせで用意したのがお粥だったといいます。
暑い時に、濃いめの味付けでいただく熱いお粥が受けて口伝えに広がり、
明治初年から店舗でも出すようになり、
今では京都の人でさえ食べたみたいと思う憧れの朝ごはんになりました。
本店の朝がゆは、梅湯から始まり、名物の瓢亭玉子をはじめ炊き合わせなどに、鮎の塩焼き、椀物などが懐石仕立でいただけます。
そのどれもが、旬の素材と利尻昆布と鮪節による出汁からなる、老舗に継がれる京料理の品々ですから何とも贅沢な朝ごはんです。
看板のお粥は、食べ進める頃合いを見計らって炊き上げられ、鉄鉢を模した厚手の器で運ばれてきます。
瓢亭の朝がゆといえば、熱々を茶碗によそい、出汁と醤油で仕上げた葛あんをかけるものです。
本店での朝がゆは夏の名物。
とはいえ、本来温かいものですから寒い季節にもいただきたいという客人の要望に応え、戦後に名物となったのが「鶉がゆ」です。
本店での朝がゆの提供は7/1~8/31までとなっていますので来年の夏に朝がゆを楽しんでみてはいかがでしょうか。
私、阿加井秀樹も瓢亭さんにはよくいっており、
朝がゆは期間限定なので数回しか食したことがありませんが絶品でしたし、
すべての料理で「丁寧さ」が伝わる品ばかりで身も心も満たされた時間でした。
それではまた。阿加井秀樹